ズボラでも「あとで」をなくす！すぐやる片付け習慣レシピ
片付けを「あとで」と後回しにしてしまうあなたへ
片付けを「あとでやろう」と思って、結局そのままにしてしまった経験はありませんか。疲れているときや、他にやりたいことがあるときは、どうしても片付けが後回しになりがちです。
そうしているうちに、部屋には物が溜まり、いざ片付けようと思ってもどこから手をつけて良いか分からなくなり、さらにやる気を失ってしまう。これは、片付けが続かない多くの人が抱える課題かもしれません。
このサイクルを断ち切り、無理なく「散らからない部屋」を目指すためには、「あとでやる」という習慣をなくし、「すぐやる」習慣を少しずつ身につけることが有効です。
「すぐやる」と聞くと大変そうに感じるかもしれませんが、ここでご紹介するのはズボラさんでも無理なく始められる、ハードルの低い習慣レシピです。完璧を目指す必要はありません。小さな一歩から、「あとで」を減らしていく方法を見ていきましょう。
なぜ片付けを「あとで」にしてしまうのか？
「すぐやる」を妨げる要因を知ることは、対策を立てる上で重要です。私たちはなぜ、目の前の片付けを後回しにしてしまうのでしょうか。
主な理由としては、以下のようなことが考えられます。
- 完璧主義: 「どうせやるなら完璧に」と考えてしまい、少しの隙間時間ではできないと思ってしまう。
- 疲労や面倒くささ: 体力的、精神的に疲れていると、脳が楽な方を選びがちになる。
- タスクの過大評価: 片付け全体を考えると気が遠くなり、「すぐに終わらない」と判断してしまう。
- 「まだ大丈夫」という油断: 少しの散らかりなら問題ないと思ってしまい、危機感がない。
- 行動のハードルが高い: 片付ける場所が遠い、収納方法が複雑など、行動に移るまでの手間が多い。
これらの心理や状況を理解し、それに対処するような工夫を取り入れることが、「すぐやる」習慣を身につける鍵となります。
ズボラでも「すぐやる」が身につく具体的な習慣レシピ
ここでは、片付けの「あとで」を減らし、「すぐやる」を自然な行動にするための具体的なレシピを紹介します。
レシピ1：1アクションの原則
これは最も基本的で強力な習慣です。使った物は、その場で、次のアクションを起こす前にしまうことを意識します。
- 脱いだ服は、洗濯機に入れるか、ハンガーにかける。
- 読み終わった本や雑誌は、指定の場所に戻す。
- 食事に使った食器は、すぐにシンクに入れるか、可能ならさっと洗う。
「〇〇しながら」「〇〇する前に」という「ついで」の意識を持つことがポイントです。例えば、「席を立つついでに」「お茶を淹れるついでに」何か一つだけ片付けるというように、既存の行動に紐づけることで、新たな負担を感じにくくなります。
レシピ2：「ついで」を片付けチャンスに変える
「ついで」の考え方をさらに活用します。部屋の中を移動する際や、何か別の作業をする前後のわずかな時間を利用して、簡単な片付けを組み込みます。
- キッチンからリビングへ行くときに、使ったコップを持っていく。
- 外出から帰宅したときに、郵便物をすぐに仕分けする。
- 寝室に行く前に、リビングに出しっぱなしになっている物を1つだけ持っていく。
これも「1アクション」と同様、大きな片付けとして捉えるのではなく、「移動」や「休憩」といった日常の行動に付随するものとして行うことで、心理的なハードルが下がります。
レシピ3：一時置き場を最小限にするか、ルールを決める
「あとでやる」の温床になりやすいのが「一時置き場」です。テーブルの上、ソファの端、床の一角などが、つい物を置いてしまう場所になっていませんか。
一時置き場を完全になくすのが難しければ、以下のルールを設定します。
- 「一時置き場に置くのは〇時間以内」と時間を決める。
- 一時置き場に置ける物の量を制限する（例：〇個まで、片手で持てる量だけ）。
- 寝る前には必ず一時置き場をリセットする。
「あとでやる」の猶予期間を極めて短く設定することで、物が溜まりすぎるのを防ぎます。
レシピ4：片付け・収納のハードルを極限まで下げる
「すぐやる」ためには、片付けや収納のプロセス自体が簡単である必要があります。
- よく使う物は、使う場所のすぐ近くに収納場所を作る。
- 「引き出しを開けてしまう」よりも「ポンと置くだけ」で済むような収納方法（例：オープントレー、カゴ）も活用する。
- 物をしまう際のアクション数を減らす（フタを開ける、重ねた物をどかす、といった手間を省く）。
片付ける場所が遠かったり、しまうのが面倒だったりすると、どうしても「あとで」につながります。できる限りスムーズにしまえる仕組みを考えましょう。
レシピ5：完璧な片付け時間を作らない（意識しない）
「今日は片付けの日！」のように特別な時間を設けるのではなく、普段の生活の中に片付けを溶け込ませるイメージです。
これは「ついで」や「1アクション」にも通じますが、「片付けよう」と意気込むのではなく、「使ったら戻す」「移動のついでに拾う」といったように、生活動作の一部として片付けを行います。
まとまった片付け時間を作るのが苦手なズボラさんにとって、この「意識しない片付け」は非常に効果的です。
「すぐやる」習慣を継続するためのヒント
新しい習慣を定着させるには、少しの工夫が必要です。
- 自分を褒める: 「すぐに片付けられた！」という小さな成功体験を意識し、できた自分を褒めましょう。自己肯定感が次の行動につながります。
- 完璧を目指さない: 後回しにしてしまう日があっても大丈夫です。「また明日から意識しよう」と、気楽に構えることが大切です。落ち込まずに続けることが最も重要です。
- 「散らからない部屋」の快適さを味わう: 物がすぐに見つかる、掃除がしやすい、リラックスできるなど、部屋が整っていることのメリットを感じるようにします。その心地よさがモチベーションになります。
まとめ
片付けを「あとで」と後回しにする習慣は、ズボラさんにとって大きな壁です。しかし、「すぐやる」は、特別な能力や根性がなくても、少しの意識と習慣の工夫で身につけることができます。
「1アクションの原則」、「ついで」の活用、一時置き場のルール化、片付けハードルの引き下げ、そして「意識しない片付け」といったレシピは、どれも小さな一歩から始められるものです。
最初から全てを完璧に行う必要はありません。まずは一つ、自分ができそうなことから試してみてください。そして、できたこと、少しでも変化があったことを大切にしてください。
「あとでやる」を「すぐやる」に変えることで、少しずつ部屋が整い、心地よい空間で過ごせる時間が増えていくはずです。無理なく、あなた自身のペースで、この「すぐやる」習慣を身につけていきましょう。