片付けが苦手なズボラさんへ。「買って後悔しない」物の持ち方・選び方習慣
片付けが苦手なあなたへ。実は「買う時」が片付けの始まりです
「片付けなきゃ」と思いつつも、つい物をため込んでしまい、部屋が散らかってしまう。そして、また新しい物を買ってしまい、さらに状況が悪化する。そんな経験はありませんか。
都内で一人暮らしをする会社員であるあなたも、忙しい日々の中で片付けに時間やエネルギーをかけられないと感じているかもしれません。でも、もし片付けそのものよりも、物が家にやってくる「前」に少しだけ意識を変えるだけで、部屋が散らかりにくくなるとしたらどうでしょうか。
実は、散らからない部屋を作るには、片付け方と同じくらい「物の持ち方」や「物の選び方」が重要になります。必要以上に物が増えなければ、そもそも片付ける手間が減るからです。
この記事では、片付けが苦手なズボラさんでも無理なく始められる、「買って後悔しない」物の持ち方・選び方に関する習慣をいくつかご紹介します。難しいことはありません。普段の買い物に、ほんの少しの工夫を加えてみましょう。
なぜ、買っても買っても部屋が片付かないのか
私たちは様々な理由で物を購入します。
- セールで安くなっていたから
- 期間限定の魅力的な商品だから
- なんとなく流行っているから
- 「いつか使うかも」と思ったから
- 持っていることを忘れて二重に買ってしまった
これらの購入動機自体が悪いわけではありません。しかし、部屋が散らかる大きな原因の一つは、「使う予定や置き場所があいまいなまま物が家に入ってくること」にあります。
新しい物が家にやってきても、そこに定位置がなければ、一時的に床やテーブルの上に置かれることになります。それが積み重なり、「なんとなく散らかっている」状態が生まれます。そして、その山を片付けるのが億劫になり、さらに新しい物が加わって、悪循環に陥ってしまうのです。
このサイクルを断ち切るためには、「家に迎える物を意識的に選ぶ」という習慣が効果的です。
ズボラさんのための「片付けがラクになる」物の持ち方・選び方習慣
ここでは、片付けが苦手な方でも実践しやすい、物の持ち方・選び方に関する具体的な習慣をご紹介します。
習慣1：買う前に「本当に必要か？」と自問自答する
衝動買いを防ぐ最も基本的な習慣です。何か物を買おうと思ったとき、その場で一度立ち止まり、自分に問いかけてみましょう。
- 「これは本当に今の自分に必要な物だろうか？」
- 「同じような物、似た用途の物は持っていないか？」
- 「これを持つことで、自分の暮らしはどう変わるだろうか？」
この自問自答の時間を数秒でも持つことで、冷静になり、無駄な買い物を減らすことができます。特に、気分が落ち込んでいる時や疲れている時は衝動買いしやすいため、意識的に行うことが大切です。
習慣2：新しく買ったら「1つ手放す」をセットにする
これは「1つ入れたら1つ出す」という考え方です。特に、衣類や本、食器など、増えやすい物におすすめです。
例えば、新しい洋服を1着買ったら、持っている洋服の中から着ていない服を1着手放す。新しい本を買ったら、読み終わった本や再読しない本を1冊手放す。
この習慣を取り入れることで、物の総量を大きく変えずに済み、収納場所が圧迫されるのを防ぎます。手放すハードルが高いと感じる場合は、「すぐに捨てる」のではなく、「寄付する物をまとめる箱」や「売る物をまとめる袋」を用意し、そこに一時的に入れておくことから始めても構いません。
習慣3：「これをどこに置くか？」を事前に考える
物を買う前に、家に持ち帰った後、それをどこに置くのか、具体的な定位置をイメージする習慣です。
例えば、新しいマグカップを買うなら「キッチンのこの棚のここ」、新しいガジェットを買うなら「デスクの引き出しのここ」といった具合に考えます。
もし、新しい物の定位置がすぐに思いつかない場合や、置く場所に余裕がない場合は、今は買うべきではないというサインかもしれません。この習慣は、物の置き場所問題、つまり「一時置き」や「床置き」の予防に直結します。
習慣4：価格だけでなく「手放しやすさ」も考慮に入れる
購入時にはあまり意識しないかもしれませんが、「手放しやすさ」も物の持ち方においては重要な要素です。フリマアプリで売れやすいか、リサイクルしやすい素材か、人に譲りやすい物かなどを、可能であれば少しだけ考えてみましょう。
特に高価な物や思い入れが強くなりそうな物は、手放すのが難しくなりがちです。安いからと衝動的にたくさん買うのではなく、本当に長く大切に使えるか、もし手放すことになった場合どうするか、といった視点を持つことで、結果的に「買って後悔」を減らすことにつながります。
習慣5：「試し置き」「試し使い」の想像力を働かせる
家具や家電、雑貨などを買う際に、自宅の部屋に置いたイメージや、実際に使っているシーンを具体的に想像する習慣です。
メジャーでサイズを測る、写真に撮って家に帰ってから見返す、といった物理的な確認はもちろん有効ですが、それ以上に「これを置くと、部屋のこの場所の動線が悪くならないか？」「この機能は本当に自分のライフスタイルに合っているか？」といった、使った後のことを具体的に想像することが大切です。
特に、衝動的に「可愛い！」「便利そう！」と思った時こそ、冷静に「試し置き」「試し使い」の想像力を働かせてみましょう。
無理なく続けるための心理的なヒント
これらの習慣は、完璧に毎日行う必要はありません。「今日はちょっと意識してみようかな」という軽い気持ちで始めることが大切です。
- 小さな成功体験を積み重ねる: 一度でも「買うのをやめて後悔しなかった」「新しい物を買ったら古い物を手放せた」といった成功体験があると、次からも実践しやすくなります。
- 自分を責めない: もし衝動買いしてしまっても、「やっぱり自分はダメだ」と落ち込む必要はありません。気づいた時に、今回紹介した習慣を思い出して、次に活かせば良いのです。
- 「買って後悔しない」ことのメリットを考える: 無駄な物を買わないことは、お金の節約になるだけでなく、家に物が溜まりにくくなり、結果として片付けの手間が減り、部屋がすっきりするというメリットがあります。このポジティブな側面に目を向けることで、モチベーションを維持しやすくなります。
まとめ：物の持ち方を変えて、片付けをラクにしよう
部屋が散らかる原因の一つは、必要以上に物が家に入ってくることにあるかもしれません。片付けそのものが苦手だと感じるズボラさんでも、「物の持ち方」や「物の選び方」の習慣を見直すことで、根本的に「散らからない部屋」の仕組みを作ることができます。
この記事でご紹介した習慣は、どれも日常の買い物に少しの意識を加えるだけで実践できるものです。
- 買う前に「本当に必要か？」と自問自答する
- 新しく買ったら「1つ手放す」をセットにする
- 「これをどこに置くか？」を事前に考える
- 価格だけでなく「手放しやすさ」も考慮に入れる
- 「試し置き」「試し使い」の想像力を働かせる
これらの習慣を、できることから一つずつ取り入れてみてください。無理なく継続することで、気がつけば物の管理がラクになり、「片付けなきゃ」というプレッシャーから解放され、心地よい部屋で過ごせるようになるはずです。