ズボラでも散らからない!物の「住所決め」で片付けを劇的にラクにする方法
片付けてもすぐに散らかる…その悩み、「物の住所決め」で解決しませんか?
「よし、今日は片付けるぞ!」と意気込んでみたものの、数日後には元通りに散らかってしまい、ため息をついている。そんな経験はありませんか。特に仕事で疲れて帰ってきた後など、片付ける気力なんて湧かないのが正直なところかもしれません。
物をどかして拭き掃除をしても、しばらく経つとまた元の状態に戻ってしまう。まるで片付けが一時的なイベントになってしまい、根本的な解決にはなっていないと感じている方もいらっしゃるでしょう。
実は、片付けがすぐに元に戻ってしまう大きな原因の一つに、「物の住所が決まっていない」ということがあります。使った物を元の場所に戻す。たったこれだけのことができれば、部屋はそう簡単に散らかりません。しかし、その「元の場所」が曖昧だったり、そもそも決まっていなかったりすると、使った物はとりあえずその辺に置きっぱなしになってしまいます。
この状態が、片付けのモチベーションを下げ、さらに部屋を散らかしてしまう負のスパイラルを生み出します。
この記事では、そんな「片付けが続かない」「面倒くさい」と感じているあなたが、ズボラでも無理なく続けられるようになるための「物の住所決め」の具体的な方法と、それによって片付けが劇的にラクになる仕組みについてお話しします。難しいことは一切ありません。できることから少しずつ始めてみましょう。
なぜ「物の住所決め」が片付けをラクにするのか
「物の住所決め」とは、文字通り、家にあるすべての物に「ここが定位置です」という場所を決めてあげることです。郵便物ならこのボックス、リモコンならこのテーブルの上、本ならあの棚、といった具合です。
なぜこの「住所決め」が片付けをラクにするのでしょうか。
それは、使った物を戻すときに迷わなくなるからです。物の住所が決まっていれば、「これをどこに置こう?」と考える必要がありません。無意識のうちに、定位置にスッと戻すことができるようになります。
これは、例えるならカーナビのようなものです。目的地(物の住所)が設定されていれば、あとは案内に従って進むだけですが、目的地が決まっていないと、どこへ行けばいいか分からず、立ち止まってしまうか、適当な場所で止まってしまうでしょう。
また、物の住所が決まっていると、部屋が散らかっていても、それは「一時的に住所から離れている物」であるとすぐに分かります。つまり、「あるべき場所に戻せばいいだけ」の状態になるのです。これにより、片付けが「散らばった物を元に戻す作業」というシンプルなタスクに変わります。
【実践レシピ】ズボラさんのための「住所決め」ステップ
では、具体的にどのように物の住所を決めていけば良いのでしょうか。いきなり家全体の物を完璧に分類し、住所を決めるのは大変です。ズボラさんでも無理なく続けられるように、小さな範囲から始めることをおすすめします。
ステップ1:片付ける場所を「小さく」区切る
まずは、片付ける場所を小さく区切ります。 例えば、
- 机の引き出し一段
- 特定の棚一段
- ベッドサイドのテーブル
- 玄関の靴箱の上
といった、ごく狭い範囲を選びましょう。ここから始めることで、「これならできるかも」という心理的なハードルがぐっと下がります。
ステップ2:選んだ場所にある物を「全て出す」
ステップ1で選んだ場所にある物を、全て外に出します。引き出しの中身を全て机の上に出す、棚の上の物を一度全てどかす、という作業です。
こうすることで、自分が思っていた以上に物があることに気づけたり、何がどこに入っているのかを正確に把握できたりします。
ステップ3:「要る・要らない・保留」でざっくり分ける
出した物を、「これからも使うか」「もう使わないか」でざっくりと分けます。
ここで大切なのは、完璧を目指さないことです。「捨てる」と決められない物は、「保留」という箱やスペースを一時的に設けて、そこに入れておきましょう。後で改めて見直す時間を設けても良いですし、一定期間使わなかったら処分するというルールを決めても良いでしょう。
ズボラさんの場合、「捨てる」という行為自体にエネルギーを使うので、「保留」という選択肢があるだけで気が楽になります。
ステップ4:残す物の「住所」を決める
ステップ3で「要る」と判断した物について、「ここがこの物の住所です」という定位置を決めます。
- 使う場所の近く: よく使う物は、使う場所のすぐ近くに住所を決めると便利です。リモコンならソファの近く、読みかけの本ならベッドサイドなど。
- 物の仲間ごとに: 同じ種類の物(文房具、書類、メイク道具など)はまとめて住所を決めると、探しやすくなります。
- 収納グッズを活用: 引き出しの中を仕切るケースや、書類を立てて収納できるファイルボックスなどを使うと、物の住所がより明確になります。
ここで決めた住所に、実際に物を戻していきます。
ステップ5:使ったら「住所に戻す」を習慣にする
住所が決まり、物が定位置に戻されたら、あとは使った物をその住所に戻す習慣をつけましょう。
これが片付けをラクにする最大のポイントです。「出しっぱなし」にせず、「使ったら戻す」を意識します。
最初から完璧にできなくても構いません。一日一度、寝る前や外出前など、決まった時間に物の住所に戻す時間を設けるのも良いでしょう。慣れてくると、意識せずとも自然と住所に戻せるようになります。
「住所決め」を継続するためのヒント
一度物の住所を決めても、生活していれば新しい物が増えたり、物の量が変化したりします。住所決めを継続し、散らからない部屋を維持するためのヒントをいくつかご紹介します。
- 完璧を目指さない: 全ての物に完璧な住所を決める必要はありません。まずはよく使う物や、すぐに散らかってしまいがちな場所から取り組んでみましょう。
- 定期的な見直し: 半年に一度や一年に一度など、定期的に物の量や住所を見直す時間を作りましょう。不要になった物を処分したり、物の増減に合わせて住所を変更したりすることで、より使いやすい仕組みを維持できます。
- 新しく物を入れたら住所を決める: 新しい物を家に入れたら、どこに置くかをすぐに決めましょう。これ以上置く場所がない場合は、何か一つ手放すことを検討する良い機会です。
- 「元に戻すだけ」のラクさを知る: 使った物を住所に戻すのは、散らかってからまとめて片付けるよりもはるかに少ない労力で済みます。この「戻すだけ」のラクさを体感すると、自然と習慣になっていきます。
まとめ:住所が決まれば、片付けは「戻すだけ」になる
片付けが苦手、続かないと感じているあなたも、「物の住所決め」から始めてみませんか。
家にある一つ一つの物に「ここがあなたの居場所だよ」と住所を与えてあげることで、部屋は散らかりにくくなり、片付けは「使った物を戻すだけ」というシンプルな行動に変わります。
まずは引き出し一つから。今日から早速、あなたの身近な物の住所を決めてみましょう。きっと、片付けに対する面倒くさい気持ちが減り、部屋が少しずつ快適になっていくのを感じられるはずです。完璧な部屋を目指すのではなく、「自分にとって快適な状態」を無理なく維持できる仕組み作りを目指しましょう。