気づけば片付いてる！ズボラさんが部屋に仕掛ける「つい片付けちゃう」習慣レシピ
片付けたい気持ちはあるのに、なかなか重い腰が上がらない。気づけば部屋が散らかっていて、またため息...。都内で忙しく働く皆さんの中にも、そう感じている方は少なくないのではないでしょうか。
「よし、片付けるぞ！」と意気込んでも、疲れていたり面倒に感じたりすると、結局そのままにしてしまいがちです。それは決して、あなたがズボラだからとか、意志が弱いからというわけではありません。片付けを始めるまでの「ハードル」が高かったり、片付けが「面倒な作業」になっていたりするからです。
この記事では、「頑張る片付け」ではなく、部屋にちょっとした仕掛けをすることで、まるで「気づけば片付いてる」という状態を目指す方法をご紹介します。無理なく、自然と体が動く「つい片付けちゃう」習慣を身につけるためのレシピです。
なぜ「片付けたいのにできない」のか？
片付けが面倒に感じる背景には、いくつかの理由があります。
- 物理的な距離: 片付けたいモノの近くに、しまう場所や片付け道具がない。
- 作業の複雑さ: しまう場所が決まっていない、収納が使いにくい、など手間がかかる。
- 心理的な抵抗: どこから手をつけていいか分からない、完璧にしないと意味がないと思ってしまう。
これらのハードルを低くすることが、「つい片付けちゃう」仕組み作りの鍵になります。
部屋に仕掛ける「つい片付けちゃう」習慣レシピ
それでは、具体的にどのような「仕掛け」を部屋に施せば良いのでしょうか。物理的な環境を少し変えるだけで、驚くほど片付けのハードルが下がります。
レシピ1：片付け道具を「使う場所のすぐそば」に置く
部屋が散らかる原因の一つに、ホコリや髪の毛、小さなゴミなどがあります。これらは気づいたときにサッと掃除できれば良いのですが、掃除機を取り出すのが面倒だと後回しにしてしまいがちです。
- 具体的な仕掛け:
- ダイニングテーブルの近くに、パンくずなどを吸い取る卓上クリーナーやミニほうきセットを置く。
- ソファの近くに、衣類のホコリや髪の毛を取る粘着ローラー（コロコロ）を置く。
- ベッドサイドやデスクに、小さなゴミ箱を設置する。
- キッチンカウンターや洗面所に、サッと拭ける布巾やペーパータオル、スプレーボトルなどを手の届く場所に置く。
これらの道具がすぐそばにあれば、「あ、汚れてるな」と思った瞬間に体を動かしやすくなります。わざわざ別の部屋に取りに行く手間がなくなるだけで、片付けへの抵抗感がぐっと減ります。
レシピ2：モノの「一時置き場」をなくすか、「仕分けやすい場所」にする
帰宅後のバッグや郵便物、脱ぎっぱなしの服など、「とりあえずここへ」という一時置き場が散らかりの元凶になります。
- 具体的な仕掛け:
- ソファや床など、「一時置き場になりがちな場所」に、そもそもモノを置けないような工夫をする（例：小さな観葉植物を置く）。
- 一時置きが必要な場合は、場所と種類を明確にする。例えば、郵便物用には玄関やリビングの特定の場所にトレイを置く。ただし、ここに置いたものは「その日のうちに確認する」などのマイルールを決める。
- 脱いだ服は、洗濯物入れか、ハンガーに戻すかの二択にする習慣をつけるため、ハンガーを手の届きやすい場所に用意しておく。
「とりあえず」を許さない、あるいは「とりあえず置いた後、すぐに次の行動に移せる」仕組みを作ることで、モノがあちこちに散らばるのを防ぎます。
レシピ3：「定位置」を「戻しやすい場所」に設定する
片付けの最終ゴールは、モノをそれぞれの定位置に戻すことです。この「戻す」作業が面倒だと、つい出しっぱなしにしてしまいます。
- 具体的な仕掛け:
- よく使うモノ（リモコン、メガネ、筆記用具など）は、使う場所の一番近くに定位置を作る。
- 引き出しにしまう場合は、開け閉めがスムーズで、中のモノが一目でわかるように整理する。
- 書類はクリアファイルにポンと入れるだけ、本は本棚に戻すだけ、など、戻す動作を限りなくシンプルにする。
- 面倒な「たたむ」作業を減らすために、吊るす収納やポイポイ収納（大まかに放り込むだけの収納）を取り入れる。
「使うより、しまう方がラク」と感じられるように、モノの定位置と収納方法を見直してみましょう。
レシピ4：そもそも「散らかりにくい・片付けやすい」環境を整える
物理的に散らかりにくい部屋であれば、片付けの手間も減ります。
- 具体的な仕掛け:
- 床にモノを直置きしない習慣をつけるため、フックや棚を効果的に活用する。
- 水回りなどは、汚れがこびりつきにくい素材を選んだり、撥水スプレーなどを活用して日々の手入れをラクにする。
- ゴミ箱をキッチンだけでなく、リビングや寝室など複数箇所に設置し、すぐにゴミを捨てられるようにする。
物理的な環境を整えることは、日々の「つい片付けちゃう」行動を後押しする土台となります。
レシピ5：「小さな片付け」で「できた！」を積み重ねる
最初から完璧な部屋を目指すと挫折しやすくなります。「これだけはやろう」という、すぐに終わる小さな片付け項目を設定しましょう。
- 具体的な仕掛け:
- 帰宅したら、まず玄関の靴を揃える。
- 朝起きたら、ベッドを整える。
- 食事をしたら、食器をすぐに洗うか食洗機に入れる。
- 歯磨きをしたら、洗面台の鏡をサッと拭く。
これらの「つい片付けちゃう」小さな行動が習慣になれば、部屋全体が極端に散らかることを防げます。すぐに完了するので達成感も得やすく、次の片付けへの意欲につながります。
習慣化のための心理的な後押し
部屋の仕掛けだけでなく、考え方を少し変えることも効果的です。
- 完璧を目指さない: 「全部片付けなきゃ」と思うと気が重くなります。「これだけできればOK」とハードルを下げましょう。今日の目標は「テーブルの上だけ」でも十分です。
- 「片付けたら気持ちいい」を意識する: 片付けた後のスッキリした空間や気持ちよさを意識的に感じてみましょう。そのポジティブな感覚が、次の行動へのモチベーションになります。
- ゆるやかな強制力を利用する: 「〇日までに友人が来るから、ここだけは片付けておこう」など、外部からのゆるやかなプレッシャーを利用するのも一つの手です。
まとめ
ズボラさんでも片付けが続くようになる秘訣は、気合や根性ではなく、部屋に「つい片付けちゃう」物理的な仕掛けを作ることです。
- 片付け道具を「使う場所のすぐそば」に置く
- モノの「一時置き場」をなくすか、「仕分けやすい場所」にする
- 「定位置」を「戻しやすい場所」に設定する
- そもそも「散らかりにくい・片付けやすい」環境を整える
- 「小さな片付け」で「できた！」を積み重ねる
これらのレシピを参考に、あなたの部屋にも「つい片付けちゃう」仕組みを取り入れてみませんか。無理なく、気づけば片付いている心地よい部屋を目指しましょう。